アスペルガーさんの無関心と共感性のなさの対処法
パートナーやご家族・ご友人がアスペルガー症候群(ASD)すなわち「自閉スペクトラム症」をお持ちという方は、その特徴として以下のようなことで悩んでいる方は多いのではないのでしょうか。
・自分以外のことに基本的に関心がない
・想像することが苦手なので相手の気持ちを理解することが難しく共感に繋がりにくい
自閉症スペクトラム症の方は脳の仕組みが定型発達の方と異なっており、想像する力が低いと考えられているそうです。
なので他者のことを気遣ったり、空気を察したり、共感することが、定型発達の方よりも少し難しいのかもしれません。
我が家の夫もASDのグレーゾーン(*仕事などの社会生活に特別な支障がない)なので「あー私に関心ないなー・・・。」と思うことはたびたび起こります。
例えば、
明日病院行ってくるね。
うん。わかった。
普通「どこか悪いの?」とか言わない?
どこか悪いの?
・・・。
頭ではASDの特性だと理解していても夫婦なのにこんなことが多いと
「私は愛されてないんだ・・・。」
こんなふうに思ってしまっても仕方ないですよね。
ただ日常の中で「関心を持ってほしい。」「共感してほしい。」「心配してほしい。」
こういう感情を抱くことは妻として(もちろん彼女でも・娘でも・友人でも)普通のことですよね。
恥ずかしいことでもなんでもなく普通にわいてくる自然な感情だと思うし、今ASDの方との関係に悩む人たちにもこの気持ちは大切にしてほしいのです。この気持ちはカサンドラを抜けるのにとても大切になります。また後日記述します。
この「他者への関心・共感性の低いASDさん」とどのように付き合っていけば少しでもうまくやっていけるのか・カサンドラ的症状を軽減させられるのかということについてここからお話していこうと思います。
ASDさんの無関心・共感性のなさとうまく付き合う方法
以下で詳しく解説していきます。
その1.冷静に気持ちを伝える
上記にも書きましたが、ASDの特性を持つ方は想像することを苦手とするので他者の気持ちを的確に想像するのが難しい。
なので自分自身の思っていることを伝えるということがとても大切です。
ここにもいくつかポイントがあって
1.冷静に伝えられるタイミングで
2.ポイントを絞り短時間で
3.相手を責める形にならないように
4.ただし!自分の思いや感情はしっかり伝わるように
伝えることが大切です。自分の気持ちを理解してくれない相手に憤りを感じてしまうことは仕方のないことですが、事態をよくするために話しあうことが大切です。
決して責めるスタンスにならないように気を付けながら思いを伝えましょう。
その2.(例)をうまく使う
ASDの特性を持つ方は「相手の立場に立つこと」が苦手です。
自分がされて嫌だったことを伝えて「あなたもこうされたら嫌じゃない?!」と言っても
「嫌じゃない」と思われることもあります。
ですので、ASDさんの立場に合わせて、例え話を使って話すこともあります。
(例)あなたが私にこういう行動をとるのは、私があなたにこういう行動をとることとおんなじくらい傷つくんだよ!といった感じ・・・。
少し慣れるまで難しいかもしれませんが、「想像してもらう」ことができれば伝わりやすいかなと感じています。
その3.ルールを決める
発達障害を持つ方と生活するにあたって「ルールを決めること」はとても大切です。
うちの夫はスマホ依存なのでスマホに関するルールも必要でした。
想像が苦手で他者の気持ちが理解しにくいので「ルールがない」と気持ちを察することのできる相手と過ごす何倍もストレスがかかってしまいます。避けられるストレスはさけるためにもルール作りはおすすめです。
・スマホは22時までにする。(依存症を持っている方には必須かも。)
・家事の分担。
・他にも〇〇はしないで。こういうことは言わないでほしい。
・記念日と誕生日だけはお祝いしてほしい。
など
定型発達同士の夫婦さんでももちろんご家庭のルールはあると思いますが、少し細かくなってもお互いの本音を合わせながら必要なルールを作れるといいと思います。
(もちろんTPOに合わせて話し合って変更したりしてくださいね。)
ただし、定型発達の人のルールをすべて取り入れてもらおうとすると発達の方はとてもストレスがかかります。折り合いをつけながら話し合いましょう。
その4.過ごす時間を長くとる
よく本やネットでASD傾向のあるパートナーとはなるべく離れてすごしたほうが良いと書かれていますよね。
カサンドラ症候群になる方には私も含め「精神的な自立」が必要なことも確かにあると思うし、ASDさんとだけずっといるのは相当しんどいので離れていることももちろん大切だと思うのですが
私的には、「少し長い時間を一緒に過ごすこともとても大切!!」だと感じます。
やっぱり一緒にいるとわかることってあります。長所を感じることも一緒に過ごしているからこそ。喧嘩や話し合いをしないで分かり合うことは難しいし、過ごした時間が大切にさせることもあるなぁって思ったりします。
バランスよくいきたいですね。
結論:お互いを大切にしあう環境を工夫して構築する
ASDさんとの生活は本当に他ではない苦労が多いです。なので相手を責めてしまったり、カサンドラ症候群になってしまう気持ち本当によくわかります。
けど、本当は仲良くやりたいですよね!
そのためにはお互いを思いやって大切にしあう環境を、一つずつ構築していくしかありません。
話し合うのが難しいことはあるのだけれど、ゆっくり時間をかけ良好な関係を構築していきたいですね。
ASDの方は純粋な方が多いそうなので、「感謝」や「好き」「こんなところ尊敬してる!」など大切に思っている気持ちを伝えながらうまく話し合いができるとよいと思います。